- B.C.1000~
- 遺跡調査において海藻や海草に付着する生物の化石が発掘され、縄文人や弥生人が海藻や海草を利用していたことが間接的に示唆された(出典『有用海藻誌』)
フコイダンの発見
- 1913年
- スウェーデン・ウプサラ大学のキリン(Kylin)教授がフコイダンを発見。当時は、フコイダンの物理特性の研究が中心的に行われた(出典『海藻フコイダンの科学』)
- 1957年
- シュプリンガー(Springer)氏がフコイダンの抗凝血作用を発見 (出典『海藻フコイダンの科学』)
- 1970年代
- 海藻抽出物やフコイダンの抗がん作用について、研究発表が出始める(出典『海藻フコイダンの科学』)海藻ヒバマタから抽出したシグマ社製フコイダン試薬1グラムが100ドルで発売されるその後、海藻からフコイダンを抽出する技術が発展し、研究が活発に行われるようになった
- 1988年
- ババ(Baba)氏がフコイダンを含む硫酸化多糖類の抗ウイルス性について論文発表(出典『海藻フコイダンの科学』)
- 1995年
- スウェーデン大学のヒルモ(Hirmo)氏がフコイダンなどの硫酸化多糖類がピロリ菌の生育阻害することを論文発表(出典『海藻フコイダンの科学』)
日本でフコイダンの注目度が高まる
- 1996年
- 宝酒造株式会社が第55回「日本癌学会」で、フコイダンのアポトーシス効果による抗がん作用を発表
●大腸菌O-157による食中毒が日本および世界各地で発生。
大腸菌O-157事件を受け、株式会社海産物のきむらやと島根大学との共同の研究により、味付もずくが大腸菌O-157を死滅させるばかりでなく、大腸菌O-157がベロ毒素(出血性の下痢、溶血性尿毒症症候群、急性脳症などを引き起こす病原因子)を出さずに死滅することを発見。 - 1997年
- 株式会社海産物のきむらやが、大腸菌O-157への味付けもずくの抗菌作用について「抗菌組成物」を特許出願(出願番号 特開平10-306065)
- 1999年
- 株式会社海産物のきむらやが、もずくの熱水抽出物が大腸菌O-157に対して抗菌性を示すことを発見し、もずく熱水抽出物の抗菌性について「抗菌組成物」を特許出願(公開番号 特開2000-344679)。のちに、この「抗菌組成物」を示す物質が「フコイダン」と同一成分であることを確認した
- 2000年
- タカラバイオ株式会社が、ガゴメフコイダンの抗がん作用を論文発表(出典:加藤、『ジャパンフードサイエンス』2000年9月号)
株式会社ヤクルト本社中央研究所がオキナワモズクフコイダンの不定愁訴改善効果を論文発表(出典:山本ら、『薬理と治療』2000年11月号)
〔不定愁訴:めまい、倦怠感、頭痛、動悸などの一般検査では原因を特定できない全身症状〕 - 2001年
- タカラバイオ株式会社が、ガゴメフコイダンの皮膚老化の予防・治療作用について論文発表(出典:務ら、『FRAGRANCE JOURNAL』2001年3月号)
株式会社ヤクルト本社中央研究所が、オキナワモズクフコイダンの抗炎症作用を論文発表(出典:曽根ら、『FRAGRANCE JOURNAL』2001年12月号) - 2002年
- 株式会社海産物のきむらやが、モズクフコイダンに抗がん作用があることを培養細胞を用いた実験で確認した。この実験の中で、同時にもずくフコイダンに抗がん剤の副作用抑制作用があることを発見し特許「薬剤の副作用抑制剤」として出願(公開番号 特開2004-75595)
株式会社海産物のきむらやが、「ヒト胃細胞に対するモズク由来フコイダンの効果」という題目で日本農芸化学会中四国支部大会(開催:島根県松江市)で発表
タカラバイオ株式会社が、ガゴメフコイダンの皮膚老化の予防・治療作用について論文発表(出典:務ら、『FRAGRANCE JOURNAL』2002年6月号) - 2005年
- 株式会社ヤクルト本社中央研究所が、モズクフコイダンを10日間摂取すると、ピロリ菌が半減することを論文発表(出典:長岡ら、『細胞』2005年10月増大号)
タカラバイオ株式会社が、カナダ・サスカチュアン大学(University of Saskatchewan)との共同研究で、低分子化ガゴメフコイダン(フコイダン・オリゴ糖)の血栓抑制作用を発表(出典:『バイオサイエンスニュース』2005)
理研ビタミン株式会社が、メカブフコイダンの抗腫瘍作用、抗アレルギー作用と抗ウイルス作用について論文発表(出典:飯塚ら、『New Food Industry』 Vol.47,№9,2005)
沖縄発酵化学株式会社(現・金秀バイオ株式会社)が、オキナワモズクフコイダンの免疫賦活化作用について論文発表(出典:朴ら、『日本栄養・食糧学会誌』 Vol.58,№5, 2005)
都市エリア産学官連携促進事業(米子・境港エリア)が始まる
- 2006年
- 株式会社海産物のきむらやが、モズクフコイダンの抗がん剤副作用の抑制機能を論文発表(出典:川本ら、『Food Science and Technology Research』 Vol.12,№3,218-222,2006)
- 2007年
- 株式会社海産物のきむらやが発見した、モズクフコイダンの抗がん剤副作用を抑制機能において、「薬剤の副作用抑制剤」で特許取得(特許番号 第4034146号)
- 2008年
- 株式会社海産物のきむらやと鳥取大学医学部が、都市エリア産学官連携促進事業の中で、もずくフコイダンに血栓の予防につながる効果があることを発見し、特許「線溶賦活剤」を出願(出願番号 特願2008-276791)。また、「フコイダンによる脂肪細胞の脂肪滴蓄積抑制と血栓性因子の遺伝子発現抑制」という題目で、第31回「日本血栓止血学会学術集会」にて発表
株式会社海産物のきむらやと鳥取大学工学部、鳥取県産業技術センターが、都市エリア産学官連携促進事業の中で、硫酸基の脱離を抑えた高分子フコイダンの低分子化技術を発明。「水熱処理によるフコイダンの低分子化」という題名で日本化学会西日本大会にて発表した。特許「硫酸基の脱離を抑えた硫酸化多糖の低分子化物及びその製造方法」を出願(公開番号 特開2008-266299)
〔水熱処理:100℃以上の高温で有機物を加水分解する処理方法〕
株式会社海産物のきむらやが、高分子フコイダンの腸内環境改善作用を確認し、特許「腸内環境改善剤」を出願(公開番号 特開2010-18605) - 2009年
- 株式会社海産物のきむらやと鳥取大学医学部が、都市エリア産学官連携促進事業の中で、高分子フコイダンに酸性尿をアルカリ化する作用があることを発見。フコイダンの痛風の予防につながる効果として「モズクならびにモズク抽出物フコイダンの高血圧患者尿pHに及ぼす効果」という題名で、第42回「日本痛風・核酸代謝学会総会」にて発表
株式会社海産物のきむらやと鳥取大学医学部が、特許「フコイダンを有効成分とする酸性尿改善飲食物および経口投与医薬組成物」を出願(公開番号 特開2008-266291 PCT公開番号 WO 2008/117790)
株式会社海産物のきむらやと鳥取大学農学部獣医学科が、都市エリア事業で高分子フコイダンにウサギの軟骨再生を促進する効果があることを発見し、特許「軟骨生成促進剤および軟骨損傷由来疾病の予防治療剤」を出願(出願番号 特願2009-073856)
株式会社海産物のきむらやと鳥取大学医学部との共同研究で、高分子フコイダンの長期摂取及び過剰摂取の安全性を確認。「日本農芸化学会」「日本栄養・食糧学会」「日本食品科学会」の2009年3大会5支部合同沖縄大会にて「フコイダンの長期摂取及び過剰摂取による影響」という題目で発表
株式会社海産物のきむらやと鳥取大学医学部との共同研究で、高分子フコイダンがヒト肺がん細胞の増殖を抑制する事を確認し、「日本農芸化学会」「日本栄養・食糧学会」「日本食品科学会」の2009年3大会5支部合同沖縄大会にて「ヒト肺がん細胞に対するモズク由来フコイダンの増殖抑制効果」という題目で発表
株式会社海産物のきむらやと鳥取大学医学部が共同研究で、フコイダンに末期大腸がん患者の抗がん剤の副作用抑制に効果があることを確認。「進行再発大腸癌に対する制癌化学療法の副作用対策として海藻由来フコイダンの有用性の検討」という題目で、第71回「日本臨床外科学会」で発表
株式会社海産物のきむらやが、高分子フコイダンの飲酒時の血中アルコール濃度および血中アセトアルデヒド濃度を低下させる作用(二日酔いの予防・症状の軽減効果)。特許「アセトアルデヒド・エタノール低減剤」を出願(出願番号 特願2009-261881)
株式会社海産物のきむらやと鳥取大学医学部が、もずくフコイダンの血栓の予防につながる効果の発見で、特許「線溶賦活剤」を取得(特許番号 第4428486号)
動画資料
分かりやすいフコイダン研究のご紹介「海産物のきむらや~もずくの神秘に挑む~」は、
こちらからどうぞ。
海産物のきむらや開発研究室と鳥取大学、島根大学などとの共同で実施した研究において、抗がん効果、抗がん剤副作用抑制効果をはじめ、高分子もずくフコイダンがもつ生理活性作用についてわかりやすく紹介。