なるほど納得!フコイダン

フコイダン用語集⑤ 「分子量」

2016.06.04 海産物のきむらや  | よくわかるフコイダン用語

フコイダンという成分を調べていると、よく「分子量」というキーワードを見かけます。あまり聞きなれない言葉だと思いますが、一体「分子量」とは何を指す言葉なのでしょうか。

分子量とは「重さ」

「分子」とは原子を組み合わせたものであり、全ての物質は原子からできています。分子量とは、この分子に含まれる原子量の和、すなわち重さを指しています。

しかし、原子は非常に小さいので、目で見ることも触ることもできず、一つで何キロというように量ることはできません。そこで分子量は、あるひとつの原子を「物差し」とし、相対質量で表す方法がとられました。

 

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弊社開発研究室に置かれた  フコイダンの分子構造モデル。

見学者が来られた時などの、説明に使用する。

平均分子量」で表すワケ

近年「物差し」とされている原子は炭素で、相対質量は12です。この場合の水(H2O)の分子量は、水素が1、酸素が16なので、1*2+16=18になります。このように簡単な構造のものは、比較的計算しやすいですが、フコイダンのように、非常に複雑な化学構造をしている成分は、このように単純に表わせられません。フコイダンなどの高分子の成分は、一般的に、数種の分子が多数繰り返して構成されているので、「平均分子量」で表します。

分子量は物性に影響を与える

弊社で研究している「高分子もずくフコイダン」の分子量が、平均30万レベルといっているのも、このためです。平均分子量は、平均の取り方の違いにより、数平均分子量や重量平均分子量など異なる種類があるので、どのような種類の平均分子量かを、明確にする必要があります。また、平均分子量が等しい試料でも、分子量分布の形が違えば、その物性は違ってくるなど、とても複雑です。分子量が影響を与える物性は、沸点や粘性、凝固点降下などです。また、逆に物性への影響を利用して、分子量を測定することもできます。

動画資料

分かりやすいフコイダン研究のご紹介「海産物のきむらや~もずくの神秘に挑む~」は、
こちらからどうぞ。

海産物のきむらや開発研究室と鳥取大学、島根大学などとの共同で実施した研究において、抗がん効果、抗がん剤副作用抑制効果をはじめ、高分子もずくフコイダンがもつ生理活性作用についてわかりやすく紹介。

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