フコイダン用語集③ 「食物繊維」

よくわかるフコイダン用語

「フコイダンは食物繊維の一種です」という説明をよく見かけます。確かにその通りですが、そもそも食物繊維とは何でしょうか。何となく自然的で、体に良さそうなイメージを持つ方が多く、正確な意味をご存じの方は、意外と少ないのではないでしょうか。ここで、食物繊維の定義について、ご説明いたします。

 

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太陽の輝きの下、育つ”沖縄もずく”。フコイダン、アルギン酸などの食物繊維に富む。

食物繊維 ─── 人の消化酵素で分解されない成分

「食物繊維とは」で検索してみてください。おそらく、”人の消化酵素では分解できない成分”といった説明が出てくると思います。そう、食物繊維とは、自然に生まれたものだからでも、繊維状の成分だからつけられたものでもありません。「人の消化酵素で消化されない、難消化性成分」の総称としてつけられた名前が「食物繊維」なのです。

一般的に、「消化」とは、胃酸や消化酵素などによって、食品が”低分子成分”に分解される現象を示します。また、吸収とは食品に含まれる栄養素が消化されて、小腸や大腸から取り込まれる現象です。

消化できない=役立たず の公式を崩した研究

フコイダンを含む「食物繊維」は、胃酸や消化酵素では分解されにくい性質を持ちます。そのため、長い間、栄養学的には役に立たないものとされてきました。

しかし、イギリスの医師が、大腸癌にかかることが稀なアフリカ原住民と、大腸癌の多いイギリス人とを比較した結果、「アフリカ原住民がイギリス人の約4倍の食物繊維を摂取していること」や「1日の排便量も約4倍であること」などから、食物繊維の摂取量と大腸の病気の相関性を見つけました。

そして1970年代に論文で発表。食物繊維は一躍注目されるようになったのです。とはいえ、食物繊維を摂っている人の大腸癌の発生率は必ずしも低くはなく、食物繊維の摂取量と大腸ガンの発生率には関係がないとする意見もあります。「食物繊維さえ摂っていれば、大腸癌が予防できる」という単純なものではないのでしょう。

食物繊維のもつ”三次機能”

また、最近の食物繊維に関する研究では、栄養素としての働きだけではなく、別の働き(三次機能)を持つことも分かってきました。食物繊維の三次機能として、「便の量を増やして便秘を防ぐ」ことや「心筋梗塞、糖尿病、肥満などの生活習慣病の予防に役立つ」ことなどが報告されています。

 
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「低分子」と食物繊維

一般的に低分子フコイダンは吸収され易い、といわれますが、低分子でも高分子でも、分子量に関わらず、フコイダンは人体の構成成分ではないため、体内に栄養素として消化吸収されることはありません。食品を体に生かすには、栄養素(一時機能)、美味しさ(二次機能)だけでなく、三次機能への視点が大切なのです。

フコイダン用語集② 「海産物のきむらや」

よくわかるフコイダン用語

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フコイダンを自社で製造、研究している企業は、国内に決して多くありません。その中でも、創業から40余年、沖縄もずくの品質にこだわり、フコイダンの機能性研究と、味付もずくなどの加工食品の製造に力を入れてきたメーカが、海産物のきむらやです。

原点はもずくの行商。味付もずくメーカのパイオニアとして。

創業は昭和47年3月。創業者・木村隆之が始めた、もずくの行商が全ての原点です。13年間行商を続け、もずくの品質を追い求めた結果、沖縄県最北端にある伊平屋島へたどり着きました。旅館の板前の味付けなどを参考に、本格的な味と、家庭でいつでも食べられる手軽さを両立させた「味付もずく」(個食パック)を他社に先駆けて開発。やがて、もずく製造メーカーのパイオニアとして飛躍的な発展を遂げていきました。

ヌメリに含まれる「フコイダン」に着目

その後、社内に研究開発部門を設け、酵母などを中心とした微生物の研究に着手。その延長から、近年は国立大学などの教育機関と、もずくのヌメリ成分に含まれる「フコイダン」の研究に力を注いでいます。鳥取大学とは33件の共同研究を行い、フコイダンの化学分析や安全性、そして機能性について解明。海外からも多くの注目を集めています。

動画資料

分かりやすいフコイダン研究のご紹介「海産物のきむらや~もずくの神秘に挑む~」は、
こちらからどうぞ。

海産物のきむらや開発研究室と鳥取大学、島根大学などとの共同で実施した研究において、抗がん効果、抗がん剤副作用抑制効果をはじめ、高分子もずくフコイダンがもつ生理活性作用についてわかりやすく紹介。

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